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エッセイ
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| 第8回 モノ思う秋、二題 |
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| 柊野ポネ | |
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秋は小学生にとってイベントが目白押しである。
よーい、ドン!となってもスタートポーズをとったままで、先生に背中を押されてスタスタ歩きだすだけ。練習のときから1回も完走していません、とシーナ先生からきいていたからね。まー嘆くにはあたらないのだが。いつもはどこへ飛んでいくかわからない鉄砲玉なだけに、いたずらをみつかったときの逃げ足の速さを、なぜにこーゆー公式な場でこそ発揮できぬのか、と腹がたつ。走って、といわれると、走らない。運動会だよ!走んなくてなにすんだよぉ!アンタの数少ない特技をいかせられるときだというのに。
なににつけても、「ほどほど」というのがないのよね。去年の秋の体力テスト、気分がハイに入っていた時期で、50メートル走なんぞ走りだして途中までは、他の「フツー」をぶっちぎって、やや!2年生の記録更新?の期待もかかったのだけれど、ゴール前に突如クルクルとまわりだして、(うれしいとき、ウキウキとなったときのヤツの行動パターン)結局は先生の手をかりて走りきった。
ショーガイ児クラスにいるコドモをもつ親たちにとって、全校生徒が一同に集まる学校行事のなかで、とくに運動会は切ない思いがいつも残る。
ユーガの場合はまだ低学年とあって、なにをしでかしてもご愛嬌というところはあるけどね。去年の子ども会の運動会、これならユーガくんもすきなんじゃない?とご指名をうけて参加したのが、パン食い競争。しかしユーガが走っていった先は、役員席のテント内に保管してあったパンがたくさんはいった段ボール箱のほうだった。そこから好きなジャムパンを選んでゆうゆうとゴールしていた。まったくね。
◆◇◆
秋は就学をひかえたショーガイ児の母たちにとっても、進路についてあれこれ思い悩むときでもある。
さまざまなショーガイをもったコドモたちを育てはじめて悪戦苦闘しているママたちにとって、これから自分たちが歩むであろう数年先の苦難とめんどーな日々をくぐりぬけていった先輩母の話など、ひとつまちがうと、いかに私はがんばって日々コドモのために努力してきたか?の自慢話ともとれるわけでね。(オンナのひとはなんとなくそーゆーとこ酔って、とくとくしゃべっちゃうとこあるじゃんね)
そんなところに気を配りつつ、"笑い"もとりいれながら、私もせいいっぱい話をさせていただいた。
とてもとても考えられないんだけど、ただね、ユーガみたいなショーガイ児の超レットーセイでも、順調とはいえなくてもそれなりに楽しく自分の生活をおくっているのだから負けないで、ということだけは伝えたかった。母親が無理のないところで勇気をもっていればどこかに道はありますよ、といいたかった。だって何が楽しいかわからないんだけど、ユーガは毎日声をだして笑いながら学校にかよっていますからね、と。
◆◇◆
「フォレスト・ガンプ」のビデオはときどき取りだしてはみる。いろいろな場面で勇気づけられることが多いのだけれど、とくにガンプが走っているシーンがとても好き。いじめっ子に追いかけられて逃げる、大学のフットボールの試合でエンドゾーンに向かってボールをもって走る。ファンタジーとわかっていても最後までつい見入ってしまう。どんなコにだって、喝采をあびることが多い人生があるはずよね、という祈りをもって。 |
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