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健康コラム

 

要節子の
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第10回「枕」

 春眠暁を覚えず。朝、お布団を離れるのが辛い季節になりました。
 ところで今、皆さんは、ご自分の枕に満足していますか? 満足感のある方はなぜ? そして、逆に不満足感を持っている方は、なぜなのでしょうか?
 それぞれの理由はあると思いますが、枕の満足・不満足の原因の大半は、意外にも、その「高さ」によるということです。そして私は、高さの合わない枕が健康を左右していることにも、是非注目してほしいと思うのです。

 そもそも、枕の目的とは「眠りのための道具」のひとつ、ということであり、良い眠りを得てもらうためのものなのです。
 人は1日の3分の1は眠っているわけですから、その時に体が休養できなければ、当然体調が崩れてしまう事態が起きます。枕が合わないことで変調が現れると何が起きてくるのか、次にいくつか挙げてみましょう。

 まず第一に、肩こりがあります。高すぎる枕を使用していると、首に負担がかかり、頚椎を圧迫して、不自然なカーブになってしまいます。そのために頚椎上部、つまり7つあるうちの1番、2番、3番の骨に力が加わり、それが肩こりの原因になってしまうのです。

 第二に腰痛です。これも同様で、高すぎる枕で起きてきます。脊椎と頚椎はつながっているので、どこかに負担がかかれば、全体に必ず影響が出ます。枕を変えてみるだけで楽になるケースがあるようです。

 第三は、高血圧になりやすいということ。これも高い枕をするために、脳に十分な血液を送り込もうとするため、血圧が高くなるのではといわれています。もうすでに、血圧の高い人は、自分に適した高さの枕をして、心臓への負担を軽減してあげると良いでしょう。

 第四に頚椎症です。これは、高い枕以外の原因で知らずに傷めている場合も多いので要注意です。たとえば、ピアノの先生、手芸、裁縫の仕事、調理師、また、犬の散歩をしていて等々、首にショックを受けたり、同じ姿勢をとっていたために傷めたということが多いようです。このようなときも、高さの合わない枕をし続けることで、ますますひどくなるので、気をつけましょう。

 第五に、首痛。特に首の横側の痛みです。これは、反対に無枕の人に多くみられます。無枕で横臥位になった場合、頚椎の下部への折れ曲がりが生じ、これが頚椎および椎間板への圧迫、筋肉への圧迫や無理な伸張をもたらし、首痛の原因となるのです。
 枕をしないのは、人間の姿勢からみても、不自然なことです。
 無枕派の人は、一見頚椎の前後への曲げの振幅が小さくて、枕をすると頚椎が無理に押し上げられた形になり、負担を感じて枕をしない方が多いようです。こういう方も、2,3cmの高さにたたんだタオルでも、首の下にあてがってみることをお勧めします。少し首痛が楽になると思います。
 また、顔のむくみ、特に目の腫れなども、無枕のために、後頭部が心臓の高さより下がってしまい、血液の循環が悪くなり、血液が滞留してしまうから起きてくることもあります。この場合も、3cmに満たない枕でも当てたほうが、むくみがとれるでしょう。

 以上のように、枕による影響が数々ありますが、すべての不具合の原因が枕だけではありません。まず、痛みや異常を伴うときは、医師の判断に任せ、それでも原因が分からないときなどに、枕の変更を試してみてはいかがでしょうか。

 最後に、枕を選ぶにはどうすればよいか、お話ししておきます。
 もちろん、素材や固さ、形など使う人の好みもありますので、一概にこれが良いとは言えません。でも、「高さ」だけは、好みの問題でなく、その人にぴったり合う高さで選んで欲しいですね。
 一般に、頭を乗せた状態で、成人の男女は7〜8cmの高さで十分でしょう。また、無枕派でも、2〜3cmの高さに調節して、本当の頚椎のカーブに戻してあげましょう。

 なぜ人は枕をするのか・・・人間だからするのです。
 さあ、皆さんも自信を持って、自分の枕に満足して眠りにつきましょう。

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