|
第9回「心の体操(2)」
気持ちの良いさわやかな春になりました。身体はのびのびリラックスできる状態になったと思いますが、皆さん「心」のリラックスは上手にできていますか?
今回は上手に誰でも、1日10分ででき、道具もお金もいらない方法をご紹介します。前回(第6回)の「心の体操」より、もう少し詳しくお話ししましょう。
この心の体操、「自律訓練法」という堅い名前がついていますが、心身がリラックスし、自然治癒力が高まっていけるようにする、というものなのです。
さて、このリラックス方法には、次の六つの段階があります。
安静(気持ちの落ち着き)から・・・
1.重感(両手足の重たさ)
2.温感(両手足の温かさ)
3.心臓調整(規則正しい脈)
4.呼吸調整(自然に息をする)
5.腹部温感(おなかの温かさ)
6.額部涼感(額の涼しさ)
それでは、それぞれの実践方法を、具体的に進めていきましょう。
まずは、環境づくりや姿勢づくりが必要です。静かに一人になれる場所で、自分の好きな音楽を静かにかけながら、椅子に深く腰掛けたり、仰臥姿勢で目を閉じて行いましょう。
最初に深呼吸を、3回くらい繰り返し、息を吐くたび「気持ちが落ちついている」と、心の中で思ってください。そして、両手両足に意識をもって進めていきます。
重感は、力を抜いていく時に、徐々に重さを感じられるようになります。「手(足)が重たい」と心の中で繰り返してください。
重さを感じられるようになったら、今度は温感が自然に感じられるようになります。「手(足)が温かい」と思ってください。慌てず、ゆっくり進めていきましょう。
ここまでの段階なら、お風呂の中でもできると思います。重感、温感ができると自然に体の24時間のリズムが整い、脳の働きも内臓の働きもコントロールされてきます。それによって、睡眠のリズムがよくなり、寝つきもよくなって熟睡できるようになると思います。
次に心臓調整です。前の段階まで進めば、自然に整っている頃です。
「心臓が自然に静かに規則正しく打っている」と、繰り返してみましょう。それができるようになれば、自律神経系の伝達もスムーズにいくでしょう。
さあ、今度は呼吸調整です。
私たちは、普段呼吸を特別意識してない生活をしていますが、ここでは意識することが大切です。この呼吸を上手にコントロールすることで、気持ちを落ちつけようという意識が自然に生まれてきます。「自然に呼吸をしている」という言葉も忘れずに。
では、腹部温感にいきましょう。
両手をおへその少し上にのせてみます。両手の温かさがおなかに伝わっていくイメージを描いてみましょう。おなかのあたりが、温かさを感じられるようになります。「おなかが温かい」と、言葉も繰り返します。
上手にできるようになると、慢性的な便秘にも効果がでます。
最後に、額部涼感です。
これは、「頭寒足熱」という言葉にあるように、額を涼しくすることです。足元を温め、頭部を涼しくすることが、健康づくりに役立つと、昔からいわれているのですね。
「額が気持ちよく涼しい」と、繰り返しましょう。なかなか実感できなくても、さわやかな涼しい風が額の表面をスーッと、通り過ぎていくイメージを描くだけで十分です。
以上の六つの段階をはじめから全部通そうとはせずに、一つづつ積み上げてゆく、と思ってください。そして、毎回終るときには、日常や行動に移す前に「消去運動」といわれる次のことも、忘れずに行ってください。
まず、両手の指を親指から1本づつ折って軽く握る動作を、力が戻るまで繰り返します。その後、両手を握ったまま、腕を上にゆっくり伸ばし、背伸びをして大きく深呼吸をします。3、4回繰り返してください。それから目を開けます。
と、いろいろと書いてみましたが、どれも無理に感じようと、頑張らないことが大事です。
この方法を知っているだけでも、多少のストレスが解消でき、毎日穏やかな気持ちで過ごせるでしょう。のんびり、優雅な気持ちを保っていきましょう。
えっ!かえって意識してストレスがたまったって?
あら、どうしましょう・・・
|