こんなお見舞いの手紙(つづき)

 春先に家庭訪問があった。
 最近は実施しない小学校も増えているようだけど、これがいい機会なんだなぁ。玄関先で担任教師との10分程度の立ち話ですんでしまうことなのだが、待ちうける母親たちには結構気疲れのする日なのである。
 玄関のお花をとりかえ、さぁ、お出迎えのつもりで、日干したおふとんを部屋にとりこんでそのままの状態にしておいたら、先生の方が置いてあったスリッパを履きはじめていたとか、笑える話があとからよく話題になる。
 わが家ではこの時期に、家の大掃除とかんたんな模様替えをする。定例になってしまった。なぜかというとですね。ショーガイ児関係のクラスのコは家庭訪問のひとりあたりの時間が30分ほどとってあるのです。だからトーゼン、先生方は一応結構です、とは遠慮されるんだけど、家に上がってお話ということになる。
 幼稚園前に1年間通っていたミモザ学園のときは、担任の保母さんが2人家にこられて、リフォームして完成したばかりのユーガの部屋で「この壁紙かわいいねぇ」とかいいながら、アルバム3冊をみながら生い立ち話に花が咲き、2時間ちかく時が過ぎた。幼稚園以後はさすがに長時間先生方も滞在はされないが、この時期になるとなんとなく家具の入れ替えなどに精をだすようになってしまった。

 

 シーナ先生がはじめてこられたときは、前日だったかユーガがコーヒーをこぼしてリビングのラグに大量のしみができてしまった。このときはインテリアの仕事をしている友人にカタログをみせてもらって急遽新しいラグを当日届けてもらい急場をしのいだ。そこまでやるかってか。
 今年も、同じクラスの赤ちゃんをふくむ4人のコのママは、1週間かけて部屋の片づけをするといっていたな。「きれいなうちに早くきてほしいなぁ」ともいっていた。
  あのさ、そんなにいつも家のなか、めちゃめちゃじゃないんですけどね、私たちも。なにがいいたいかというと、人一倍二倍お世話になっている学校の先生にきていただいて、コドモのことをご指導いただくってのは、そのくらい襟を正してしまうッてことをいいたいわけで。この一年間、どんなことを目標に学校生活をおくるのか、またはおくれるのか、静かな話しあいのなかにも親の願いがこもる色濃い30分なんです。

 

 今年はちょっとばかり異変があった。うちのクラスに新しい先生が入ってこられ、いつもより別の意味で緊張した家庭訪問のひとときがあった。手間ひまかかるわがムスコをあたたかくみつめてご指導いただけるようなので、親としてはひとまずホッとひと安心ではあるのだが。
 実はわがシーナ先生はこの4月から体調を崩されていま入院生活をおくっていらっしゃる。このことで私はかなりの打撃を春からうけてしまった。コドモのことだけではなく、私自身もあらゆる面で先生に頼っていたことを思い知らされた観があった。
 お元気に回復されるまでまだしばらく時を待たなくてはならない。サッカーも勉強もお手伝いも、先生にはヤツのすこしでも成長したところをおみせしたいものだが、なかなかそうはいかないところは病床の先生がいちばんご存知かもしれない。

 

 先生、またお話できる日を楽しみに待っていますね。心よりご全快お祈りしています。


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